かつてはお葬式の事前準備をすることは「縁起でもない」とタブーの色合いが濃いことでした。しかし昨今は「終活」などという言葉も一般化し、エンディングノートと共に自分の最後はこうしたいという希望を生前に家族に残しておく、という活動が広がっています。そういった終活やエンディングノートの作成に欠かせないのが葬儀の生前相談です。生前相談することにより、実際自分の葬儀にはいくらぐらいかかるのか把握することができ、事前に保険に入ったり、積立貯金をしておいたりと準備することができます。

また、普通は亡くなった人は主役であるにも関わらず、どのような葬儀にしたいか希望は出せませんが、事前相談しておくことにより、自分のお葬式で使われる祭壇の色合いやデザインを選べたり、自分の好きなものを並べてもらったりと希望の式を演出することができます。いざお葬式となった時、家族は故人の人間関係がわからず誰に訃報連絡したらよいのか迷うことが多々あります。しかし、事前にエンディングノートに連絡先をまとめておくことで家族も迷うことなく連絡することができ、また、自分のお葬式に大切な人にお声かけができなかったという事態を避けることができます。このように事前相談しておくことにより、金銭的にも事務的にも家族への負担を減らせるというメリットがあります。

また、現世で最後の大舞台であるお葬式を自分の好みに演出することができるというメリットもあるため、その件数は年々増加しています。